幼い頃から音楽が好きだった私は、特に歌うことが大好きでした。カラオケボックスなどない時代だったので、小学生の時は合唱部に入っていました。合唱部で使用する教室にはピアノがあり、いつも発声練習には指導の先生がピアノで音合わせをしてくれました。私は高音のソプラノをパートリーダーとしてやりたかったのですが、それが叶わずに教室で、悔しくて泣いたことがありました。合唱のコンクールにどうしてもソロで歌いたい気持ちがあったからです。
ソロで歌いたい理由は、テレビでコンクールの様子が流れるので目立ちたいという理由だったのだと思います。課題の合唱にはソロのパートがあり、立候補して練習をしましたが最終選考でそのパートは別の人が選ばれました。私は他の人と一緒に違うパートを歌うことになりました。それでもテレビに映るという事がとても嬉しくて、母に新しい服を買ってもらい合唱コンクールの日がやってきました。何度も練習を重ねてその成果を発揮できる日です。
あんなに目立ちたかったくせに、当日はリハーサルから緊張していました。母は寒くないようにと、上着も用意してくれて「本番は上着を脱いで出るように」と言っていたのにもかかわらず、なんと本番では上着を脱ぐことも忘れて、そのままテレビに映ってしまいました。コンクールでは優勝できませんでしたが私の良き思い出です。通っていた小学校を私の子供も通うことになり、教室から聞こえるピアノの音は懐かしく、とても温かく感じます。ピアノはいつ聞いても心が落ち着きます。